「一宮青年会議所」は“明るい豊かな社会”の実現を理想とし責任感をもった40歳までの青年の団体です。

2022年 理事長所信

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所信

公益社団法人一宮青年会議所
2022 年度理事長
榊原健人

【はじめに】
一宮青年会議所は1951年1月13日、同じ志を持った若き青年たちが集い、前身である一宮青年経済会を発足させ、その後の日本青年会議所創立総会にて登録第 8 号として日本青年会議所に正式に加入し、名称を一宮青年会議所に変えたことで誕生しました。
昨年で創立70 周年の節目を迎え、これまで歴史を紡いでこられた先輩諸兄をはじめ 、多くの地域の皆様や行政・ 学校関係者・各種関係 団体のご理解とご協力のもとに今の私たちの運動が在ることを改めて実感致しました。この輝かしい歴史と素晴らしい伝統を誇る一宮青年会議所の一員として、諸先輩方が守り抜いてきた歴史と伝統に恥じぬよう71 年目の新たなスタートを踏み出してまいります。
2020年、2021年の新型コロナウイルス感染拡大による影響で、今まで当たり前だと思っていた日常生活や社会活動が一変しました。いつ終わるとも知れないコ ロナ禍において、青年会議所活動も 柔軟な対応を考えながら変革を恐れず覚悟をもって活動するとともに、このような時代だからこそ課題解決に向けて逆境や困難に立ち向かい、私たち青年経済人が先頭に立って一人ひとりがベストを尽くし、JAYCEE にしかできない 運動を展開して まい ります。

笑顔でつながる生きる力をもった 青少年の育成
日本の出生数は年々減少が続いています。2020 年の出生数は 1899 年の調査以来最も少ない84 万人となりました。新型コロナウイルス感染拡大による影響が出てくる 2021 年の出生数は 70 万人台となるという予測もあります。 日本の人口の減少につながる少子化はわが国の社会、経済の根幹を揺るがしかねない問題であるということは言うまでもありません。
少子化、核家族化、都市化、情報化が進んだ現代 を生きる子供たちは、何をするにも便利な時代となりとても恵まれた環境にあります。 しかしながら便利になった反面、子供たちはコミュニケーション能力の低下や対応力の低下を招いています。そして新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛により 人間関係の希薄化がますます進んでいます。 地域社会の大人が子供たちの育ちに関心を払 わず、積極的に関わろうとしない世の中になっています。
未来を担う今の子供たちを、変化の激しい社会を生き抜く力を持つ自立した子供に、私たち大人が導いて いくためにも青年会議所で青少年事業を行っていく必要があります。 無限の可能性を持つ 子供たちが自ら学び、自ら考え、自ら判断して行動し、何事にも挑戦 できる楽しい 場を 提供することで、 笑顔でつながる生きる力をもった青少年 を 育成 します。

笑顔溢れる人財の育成
私たちが子供の頃、なにかに夢中になり時間を忘れ友達と過ごした経験は誰にでもあるはずです。そういった経験の中で同じ目的に向かって切磋琢磨して達成感を味わい、その過程でぶつかり合うこともあれば、楽しさやうまくいかないもどかしさ、様々な感情を経て社会のルールや仲間への友情を少しずつ学び成長していきます。
子供たちには明るく、たくましく、そして豊かな心と広い視野を持つ大人へ成長してほしいと願い ます。しかし現代では SNS の普及やスマートフォンのアプリの発展により一人でも遊べる環境が増え、直接会って言葉を交すことなく、相手の近況が簡単に知ることができます。それはとても便利ではありますが、コミュニケーション能力の低下を助長し、人間関係の希薄化が進んでいると考えます。
また新型コロナウイルスの影響により一宮市や他団体・教育現場での人と触れ合う機会・新たな発見をする機会・子供たちが一つの目標に向かって行う行事などが中止になり子供たちの本来の笑顔が失われているように感じております。
私たちは、子供たちが明るく、たくましく、そして豊かな心と広い視野を持つ大人へ成長することが出来るように人と人との触れ合いを大切に、そして楽しさの中で学べる機会を提供することで豊かな心を育み、自ら視野を広げ何事にも積極的に挑戦する生きる力を備えた笑顔と活力に満ちた青少年を育成します。

ひとを育ててまちづくりへ
2021 年4 月より、一宮市が尾張地方では初の中核市へ移行しました。市制施行100 周年を迎え一宮市としても大きな転換期を迎えたのではないでしょうか。今までよりも市で行うことのできる権限が増え、新しい取り組みを始めようとしています。そんな中、まちの状況は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が度々発出され、不要不急の外出自粛、店舗の時短要請、酒類の提供禁止などでまち全体が疲弊しています。また、一宮市の誇りでもある「おりもの感謝祭一宮七夕まつり」は縮小開催を余儀なくされ、「濃尾大花火」や「138 ハロウィン」など多くの催しが中止されまちの人びとの笑顔が奪われています。このような状況の中では、このまちに住む人びとは自分のことで精一杯で、いくら「明るい豊かな社会」を実現したいと願っていても行動に移すことは難しいでしょう。
私たち青年会議所のメンバーがまちの未来を担う若きリーダーとして先頭に立ち、まちの人びとが自ら率先して行動を起こすことのできる人材に育成し、まちへの関心をさらに高めていただくことで「明るい豊かな社会」の実現を目指してまいります。そして、この一宮が誇るまちの財産を今の時代に合わせてより良くしていくことで、多くの市民から賛同を得られる活動を展開してまいります。

活気あふれるLOM の未来を創造し、ブランディングする
会員数の減少は私たちが抱える大きな課題です。40 歳となる年に卒業するという青年会議所の制度上、会員拡大は必要不可欠です。私たちが住むまちに関心を持ち、地域や未来ある子供たちのために行動する仲間を一人でも多く増やしていくことこそが青年会議所活動の根幹であり、会員拡大の目的であると考えます。組織にひとが多く集まれば私たちがまちに与える影響力は今よりもさらに大きなものになります。多くの仲間を増やすために、まずは私たちの活動意義を再認識し、一宮青年会議所の魅力と価値をブランディングする必要があります。まちで活躍するリーダーたちと語り合える組織で、自分自身を成長させてくれるチャンスがあるということを感じられれば自ずとひとは集まります。一宮の未来を担う活気あふれるLOM の創造を目指し全会員で拡大活動を実行します。
一宮青年会議所をブランディングするための有効な広報活動も会員拡大において重要なことです。組織が発信する情報によって、私たちの活動や魅力を伝え共感を呼び、憧れを得ることができれば一宮青年会議所の存在価値は高まります。ホームページを効果的に運用し、様々なSNS の特性を見極め活用するとともに、今ある広報ツールを利用して受け手のことを考え、どのように情報を届けその情報にどう共感してもらうのかを考えて、継続した効果的な広報活動を行ってまいります。
会員の拡大は最重要課題ではありますが、入会した後の会員に青年会議所活動の意義や目的、歴史と伝統、多くの仲間と切磋琢磨することで生まれる友情や絆を得ることができるということを理解してもうらうことも重要です。青年会議所活動を通じて40 歳の卒業までに様々な役職を体験し、豊富な実践経験を積むことで自己修練につなげ、残る若いメンバーへ歴史と伝統を継承し、卒業後には家庭や社業、地域の発展につなげていただくように導いていきます。

時代に即した組織運営へ
一宮青年会議所は2015 年に公益社団法人格となってから7 年が経とうとしております。毎年厳しい審査のもと、公益事業比率を維持するために予算配分、組織体系、運営ルール等を継続的に見直し、社会的信用のある組織として事業を継続しております。しかしながら、公益事業比率の維持だけに捉われて魅力のある事業ができなくなるのは本末転倒であります。今後もその社会的信用を継続的に得ていくためには本質的なところを強化していかなければなりません。限られた予算を効率的に利用し魅力のある事業を行い、定款・諸規定を適時見直し、コンプライアンスを徹底して活動していくことでその社会的信用は必ず得られるはずです。信用ある組織として会員の自覚意識の向上を促すとともに、伝統と誇りある「ナンバー8」の名にふさわしい次代に向けた効率的で活力のある組織づくりを目指してまいります。

ひととの出会いに感謝する
青年会議所には多くの出会いがあります。同期との出会い、メンバーとの出会い、先輩との出会い。会員家族との交流や姉妹JC である大邱江北青年会議所との国際交流での出会い。私たちはこの出会いによって支えられ成長していきます。この多くの出会いに感謝し、様々な価値観を持つ仲間との楽しい交流を通じて自らを成長させ、強い絆と信頼で結ばれた一体感のあるLOMの創造を目指してまいります。
また日本全国にネットワークを持つ青年会議所には、同じ志をもって活動する同志が多くいます。日本青年会議所・東海地区協議会・愛知ブロック協議会への出向や、各種大会への参加やセミナーの受講は、LOM の活動だけでは感じることのできない新たな価値観を見出す貴重な機会であり、多くの出会いを生み自らの成長につなげることでLOM を成長させることができます。1 人でも多くの会員が貴重な体験や新たな出会いを得られるよう積極的な支援を展開してまいります。
ひととの出会いの中で、時にはぶつかり合うこともあるかもしれません。ドイツ人小説家のゲーテの言葉で「性に合わない人たちとつきあってこそ、うまくやって行くために自制しなければならないし、それを通して、われわれの心の中にあるいろいろ違った側面が刺激されて、発展し完成するのであって、やがて、誰とぶつかってもびくともしないようになるわけだ」という言葉があります。私たちはひとつひとつの出会いに感謝し自らを成長させていくのです。

むすびに
私たちは、
”創始の志”をもって自らを厳しく律し、
「より良い社会を実現しようとする意識の醸成」
「個性を大切にし生きる力あふれる人財の共育」
「多様性を受け入れ共助と協調が綾なす風土の創出」
これらを柱に、ひととまちを想うこころをつむぎあい
“こころ織りなす未来”の創造を目指し行動する。

これは、昨年発表させていただきました公益社団法人一宮青年会議所2020 年代運動指針です。2030 年までどのような方針で事業を行うかを考え練り上げられたこの運動指針に基づく活動が始まりを迎えました。この先にある75 周年80 周年の未来に向けて一宮青年会議所の活動を力強く発信し、良いスタートを切らなければなりません。
国難ともいえる状況にある今、一宮青年会議所の価値が問われています。「明るい豊かな社会の実現」という創始の志をもって社会の課題に立ち向かい、まちから必要とされる団体であり続けなければなりません。
未来を創るのは今を生きる私たち自身です。
こころ織りなす未来への一歩を踏み出し、誰もが輝ける71 年目の歴史をともに築き上げましょう。

お気軽にお問い合わせください。 TEL 0586-24-1120 受付時間 10:00 - 16:00 (木・土・日・祝日除く)

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